在宅勤務で乗り切ろう
こんにちは、フレクシェの浦野です。
今日は緊急事態宣言の延長から間もない2020年5月8日です。現在世界中がおそらくは数十年に一度レベルの激しい荒波に揉まれているわけですが、それに対応するために当然ながら当社もドラスティックな変化を強いられています。今回はその様子を詳しく書いてみました。
はじめての在宅勤務
緊急事態宣言が発効した4月8日から在宅勤務体制を開始しましたが、オフィスを完全に閉鎖するわけではありません。新人教育や受注・納品などといった在宅だけでの対応が難しい業務はありますし、求人の応募者との面接などをすべてオンライン化するわけにもいかないので、結果的には下の表にあるとおり、4月8日~5月15日の平均出社率は約25パーセントになりました。がんばって4分の1まで減らしたわけですが、このくらいであれば業務遂行に大きな支障はないと感じています。
この在宅勤務体制が一朝一夕で実現したわけではありません。在宅勤務が不可避となりそうな雰囲気が世間で漂い始めた3月から具体的な検討を進め、不足分のノートPCを早めに注文しつつ、
- 自宅のマルチディスプレイ化
- VPN環境の整備とリモートデスクトップの動作確認
- IP電話への切り替え
- 在宅勤務のガイドラインの策定
- ウェブ会議システムの選定
などを着々と進めていきました。
オフィスでは日頃からほぼ全員がマルチディスプレイ環境で仕事をしているので(特に開発スタッフにとっては不可欠です)、ノートPCの小さなモニタひとつではかなり不便です(特に40歳代以上は)。世間のみなさんが考えることも同じようで在庫がかなり乏しくなっていましたが、ギリギリセーフで大型ディスプレイを調達して希望者全員に貸与できました。
ほどよい机と椅子、仕事向きの場所を家の中で確保するのに苦労した人たちもいました。ちょうど廃棄予定の古い椅子(購入時は6~7万円したんですよ)が4脚あったので、希望者には持ち帰ってもらいました。
VPNとリモートデスクトップのおかげで、オフィスと同等な作業環境を容易に自宅へ持ち込めました。テクノロジー万歳ですよ、まったく。コロナ騒動があと10年以上早かったら、詰んでいたかもしれないですね。
NTT回線からIP電話に切り替えれば、オフィスへかかってきた電話を完全にシームレスにスマホやPCで受けられるなど、在宅勤務には強い味方になります。まだ成熟しきった技術ではないので技術的な難しさも多々あるのですが、当社の開発部長がクリアしてくれそうです。5月中旬には使えるようになる見込みです。
これらのテクノロジーを駆使しても、オフィスで顔を突き合わせて仕事をするのとはやはり大きな違いがあります。業務をスムーズに進めるためのルールを事前に想像を巡らせて決めましたが、実際に運用してみて得られた新たな知見を反映して日々更新していくことも大切ですよね。
そしてもうひとつ、在宅勤務に欠かせないのがウェブ会議システムです。
ウェブ会議システムの活用
従来もSkypeなどは細々とは使っていましたが、今回の件でウェブ会議システムは業務の最重要インフラに昇格しました。
まずはMicrosoft Teamsをすぐに使い始めたわけですが、紆余曲折の末、常時密につながった状態を維持できるTeamsは社内業務、ウェブ会議に優れたZoomは社内全体ミーティング(将来的にはセミナー等の対外的なイベントにも)、というように使い分けるというところに落ち着きました。
※Teamsの弱点のひとつは同時に4人分までしか並べて表示できないことでした。4月末には最大9人に増えたのですが、残念っ、当社は12人に増えてしまったのでまだ足りないのです
Zoomライセンスを購入(40分の時間制限を解除)して全スタッフの顔を一覧できるようになったので、さっそく開催したのが今流行りのオンライン飲み会。グダグダになってしまうところはリアルと大差ありません。酔い潰れや終電を気にせず飲めるのがいいですね。
体験セミナー、トレーニング、OpenDayといった対外サポート業務は来社いただくことを前提としていましたが、今後しばらくは困難な状況が続きそうです。そこでこれらのオンライン化を着手できるところから順次進めていくことにしました。ただし、社外の参加者の多様な環境への対応、技術的トラブル、ウェブ会議ならではの不便さなどといった様々な問題に対処するための手順を確立しなくてはならないので、更なる研究と準備を要すると思われます。
もっともこのようなリモートサービスはコロナ後もニーズが衰えないことが予想されるので、むしろ良い機会を得たと考えて、積極的に取り組んでいきたいと考えています。何しろ「転んでもただは起きない」が当社の社是なので、当然そうしますよ!
たまにはオフィスへ
在宅勤務を始めたとはいえ平均4分の1は出社するわけですから、オフィス内での衛生管理にも気を配らなくてはなりません。
消毒液が品薄のため当初はなかなか入手できずにいましたが、ようやくアルコールジェルが見つかり調達できました。平時よりは値が張るのはしょうがないですね。
一足早くピークを脱して経済活動が復活しつつある中国のパートナーからは4月22日に250枚のマスクを送っていただきました。ありがとうございます!
なお、週一程度は通勤するわけですが、電車の乗客数が通常の数分の一しかいないので、至極快適ではあります。毎日が初詣のような品川駅のコンコースもがらがらです。
がんばれ!新入社員
3月までは私も含めてスタッフは9名しかいなかったのですが、4月1日には新卒採用1名、6日には中途採用2名が入社して、なんと一気に12名に増えました!!
入社早々に在宅勤務ばかりだなんてなんとも不運な(?)若者たちですが、どのみちしばらくは学習期間なので業務上の大きな支障は無さそうです。 レクチャーはウェブ会議システムでもある程度はできますし、しかも今回は3人まとめて指導できるわけですから、伝授する側にとっては至極効率的です。 切磋琢磨して早く一人前になって欲しいものですね、いやホントに。
ところで最近は求人サイトindeedからの応募も急増していて、今年に入ってから40名近い応募がありました。これもコロナの影響でしょうか。仕事を探している人が増えている実感があります。 願わくばこの機を逃さず採用をもっと増やしたいところですが、あいにく現在のオフィスの空席が物理的にあと2つしかないので、未来の仲間をじっくりと見つけていきたいと思います。我こそは、という方は是非応募してくださいね。
やることはあるの?
当社製品のユーザーはほぼすべて製造業なので、当然ながら大きな影響を受けており、商談は大幅に減っています。 これは世界全体で起こっていることなので、止むを得ないことです。 ただ、新人教育に割ける時間が増えたわけですから、タイミングが良かったともいえます。
ユーザーサポート業務は、もともとメーリングリストがメインであり、トレーニングなどもオンライン化が可能なので、影響は限定的といえましょう。 来客が無いと仕事が無くなる一部のサービス業とは違って、製品とサービスの強化などに時間を振り向けることができます。 目先の収入にはならなくとも、将来のための投資の材料には事欠かない(やるべきことがたくさんある)という点では、当社はかなり恵まれた条件下にあるのでしょうね。ありがたいことです。
これはもはやクリシェかもしれませんが、「みなさんがんばってコロナを乗り切りましょう」