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FLEXSCHE WebViewer をFWVServerを動かさずに利用する!

2024/09/26
written by 安広 壮志

安広 壮志

こんにちは、安広です。今回はいつものTIPSはおやすみ。WebViewerについて取り上げます。 技術的な話題になりますが、極力平易にお話しますのでどうぞお付き合いください。

FLEXSCHE Web Viewer(以下:FWV)皆さんお使いいただいていますでしょうか? 保守ユーザー様に提供される機能で、Webブラウザで簡易的なチャートを表示できるというものです。 機能強化も積極的に行っており、現在HOTな機能の一つです。
2408_fwv1.png
FWVサーバーの動作要件のひとつに「Node.jsが動作すること」がありますが、場合によっては環境のセキュリティポリシーなどによって、そもそも使用が許されていないこともなどがあるかもしれません。
FWVを使用するにはWebサーバーが必要になりますが今回はFWVサーバーではなく他のWebサーバーを利用する例をご紹介します。本記事ではMicrosoftが提供するインターネットインフォメーションサーバー(IIS)で説明しますが、Apacheなど他のWebサーバーでも可能です。

※機能的な不完全さや運用上の手間が伴います。
(詳細後述)

では早速やってみましょう。

1.fwv_server.zipを解凍する

FWVサーバーを立ち上げるわけではありませんが、表示すべきFWVのコンテンツ置き場、表示するための仕組みのために必要です。製品ダウンロードページより入手できます。今回は

F:\test

というパス上に解凍することにします。2408_fwv2.png

2.FLEXSCHE プロジェクト側における出力設定

FWVサーバーが動作しているときはhttp通信によってサーバーへ直接データを送ることができますが、今回はFWVサーバー無しですから直接的にファイル出力しなければなりません。

WebViewer用の出力設定を以下のように変更します。

共通設定 $(folder) :F:\test\fwv_server\web\fwv\
個別設定-出力名 :test
個別設定-出力先 :「ファイル」

2408_fwv3.png

出力してみると当該パスに必要な情報が書き出されていることが分かります。2408_fwv4.png

3.fwv_server\web\fwv\data\fwv.jsonを編集する

ファイルに直接出力する場合はfwv.jsonに出力設定の各出力名を予め明示しておく
必要があります。ファイル内容を以下のようにしてください。

{

"directories": ["test"]

}

なお、複数の出力名に対応させる場合は
以下のようにカンマ区切りで列記すればOKです。

{

"directories": ["test","test2" ,"test3"]

}

※出力設定が増減する場合には、都度この編集作業が必要になります。

4.仮想ディレクトリ設定(IIS)

Webサーバーからfwvのパスを参照できるようにします。 今回は以下のようにしました。

エイリアス :iistest_fwv
物理パス :F:\test\fwv_server\web\fwv

2408_fwv7.png

5.ブラウザで表示してみる

ブラウザで

http://<マシン名またはIPアドレス>/iistest_fwv/

にアクセスしてみてください。出力名の一覧ページが表示されるはずです。
クリックするとチャートページも 表示されることをご確認ください。

2408_fwv8.png

※チャート内容が更新されても通知されません。能動的に更新操作を行う必要があります。

まとめ

いかがでしたか?FWVサーバーを使わずにWebViewerを表示する方法をご案内しました。

FWVサーバー利用時に比べ、現時点で考えられるデメリットは2つ。

・出力名増減時に fwv.jsonをメンテナンスする必要がある
・チャートページの更新通知がない
※将来の機能強化によっては他のデメリットも生じるかもしれません。

ただ、場合によってはこのデメリットを補って余りあるメリットが考えられます。
Webサーバー機能をIISに委ねる=IISのセキュリティ下で利用できるということになりますので、

・ユーザー名・パスワードがないとWebViewer画面を表示できないようにする
・SSLによる暗号化通信に対応させる
※一般的なWebサーバー構築の話ですので具体的な設定方法などは割愛します

といったことができるようになります。2408_fwv9.png


機密性の高い情報を表示する場合には選択肢になり得るのではないでしょうか?
ユーザー環境や要件に応じて活用いただけましたら幸いです。

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