ユーザー導入事例

FLEXSCHEが残業ゼロ&育休取得率100%の実現を支え
ホワイト企業認定に貢献

株式会社サカタ製作所様公共産業用金属製折板屋根構成部品・ソーラーパネル取付金具

折板屋根用建築金具製造のトップランナーである株式会社サカタ製作所。同社は2021年に一般財団法人日本次世代企業普及機構よりホワイト企業認定のGOLDを授与されました。働き方改革のきっかけは2017年に「ゼロ残業」をスローガンに掲げたことにあります。その施策の一つとしてFLEXSCHEの導入を行い、生産スケジュールの可視化、計画業務効率化・生産性向上といった成果を挙げ、ゼロ残業・育休100%を実現しています。FLEXSCHEの検討と導入に携わった皆様にお話をうかがいました。

高精度な金属部品を提供、持続可能な社会にも貢献

株式会社サカタ製作所(以下、サカタ製作所)は、工場や倉庫などの非住宅建築物向けの金属製折板屋根用のタイトフレームや周辺金具の開発、製造、販売を手掛ける金属部品メーカーです。高い技術力を活かし、高精度な金属部品を提供しており、大型建築に使用される金属製折板屋根の構成部品を中心に、顧客から確固たる信頼を得ています。近年では、持続可能な社会に貢献するソリューションとして、ソーラーパネルや緑化屋根用の取付金具の開発・販売にも注力し、柔軟な対応力で顧客の多様なニーズに応え続けています。

働き方改革をFLEXSCHEがサポート

左から 鈴木様、北澤様、坂井様

フレクシェ(以下フ) 2021年に一般財団法人日本次世代企業普及機構からホワイト企業認定のGOLDを受賞されたと伺いました。おめでとうございます!

坂井(坂) ありがとうございます。弊社では2017年から「ゼロ残業」をスローガンに掲げて様々な施策を実施してきました。ホワイト企業GOLD認定はその一つの結果です。FLEXSCHEの導入は労働環境の改善に大きく寄与しているんですよ。現在では単なる生産スケジューラの枠を超えて、当社の経営理念を実現するための重要なツールとなっています。

 そうなんですか! FLEXSCHEの導入が御社のより良い労働環境づくりにどのように貢献したのか、ぜひお話を聞かせてください。

 まずは「ゼロ残業」の実現ですが、当社は元々「当日受注当日納品」のような突発的な受注はしない方針でしたが、やはり残業は発生していました。FLEXSCHEを導入したことで、効率的なスケジュール変更が可能になり、残業することなく、生産性の維持はもちろん、向上させることができました。次に、弊社の育児休業の取得率100%の達成についてですが、これもFLEXSCHE導入による効率的な人員配置と作業管理によって長期的に人員が不在になっても作業を回せる体制が確立できたことが背景にあります。

 「ゼロ残業」という経営方針の実現や育休取得100%の実現にまでFLEXSCHEが貢献しているんですね。

北澤(北) それだけではありません。スケジュール管理の効率が大幅に向上しています。1つの画面内で全てのプレス機の予定が確認できるようになり、人員配置や作業時間の管理が容易になりました。さらに、空き時間を改善活動に活用でき、時間に余裕ができたことで有給休暇を取得することも増え、製造現場の労働環境が大きく改善されました。

鈴木(鈴) 私が特に実感しているのは、スケジュール作成にかかる工数の大幅削減です。以前はホワイトボードを使って管理しており、生産指示書からの転記などの作業に毎日20~30分の時間がかかっていましたが、FLEXSCHE導入後はほとんど時間がかからなくなりました。急な予定変更があっても更新ボタンを押すだけで簡単に再計画できるため、納期遅れのリスクも大幅に低減しました。さらに作業者のストレス軽減にも繋がっています。以前は業務の全体像が見えないまま目の前の仕事に取り組むしかなかったためプレッシャーが大きかったのですが、今では誰もがモニタでスケジュールを確認でき、精神的にも余裕を持って作業に取り組めるようになりました。

 たしかに、現在の作業と次の作業が可視化されるようになったことで先々の予定を立てやすくなりましたね。これにより作業員同士で予定を共有しやすくなり、時間を上手く活用できるようになったと感じます。ライフワークバランスがとりやすくなりました。

 FLEXSCHEの導入が御社のより良い労働環境整備にお役立ていただけたとのことで大変嬉しく思います。

アナログ管理からの脱却を目指す

総務部ITシステム課課長
坂井 保徳 氏

 ところで、FLEXSCHEを導入する以前はどの様な課題があったのですか?

 一番の課題は、アナログな生産スケジュール管理でした。各工程の納期は基幹システム側で管理していましたが実際に行う作業の順番や必要な作業時間の管理はデジタル化されておらず、生産管理部門側では把握できないような状態でした。

 つまり、製造現場でのみ把握していたということでしょうか。

 そうですね。製造現場では、基幹システムから出力された紙の生産指示書を基に、大まかな作業時間を予測し、工場内のホワイトボードに作業内容と必要時間を転記してスケジュールを組んでいました。そのため、常に情報を共有できるわけではありませんでした。

 生産管理部門では、基幹システム上で単純な生産時間と段取り時間を積み上げ、その日の保有工数と照らし合わせる作業は行っていました。しかし、現場での作業の進捗や遅延などの状況をリアルタイムで確認することができず、後続作業の調整などの対応は取れていませんでした。

FLEXSCHEを選んだ決め手はプロトタイプ

 アナログな生産スケジュール管理を脱却するために、生産スケジューラの検討を始めたということでしょうか?

 そうですね。生産スケジューラの利用は早い段階から検討していて、生産管理部門での就労計算をはじめ、さまざまな用途での活用を考えていました。

 どのような経緯でFLEXSCHEが選択肢に挙がったのでしょうか?

 展示会で株式会社ジェー・シー・エス コンピュータ・サービス(以下JCS)さんと知り合ったのがきっかけです。その後に、FLEXSCHEを提案いただくことになりました。

 そうだったんですね。さまざまな用途での活用を検討されていたとお話しされていましたが、生産スケジューラを選ぶ際にどのような点を重視されたのでしょうか。

 主に重視していたのは、弊社の生産形態に合わせられるかどうか、スケジューリング機能の充実、そして基幹システムとの連携の3点です。いくつかのスケジューラを比較検討し、FLEXSCHEについてはJCSさんに弊社の実際のデータを使ってプロトタイプを作成してもらいました。

 プロトタイプをご覧になって、FLEXSCHEにはどのような印象を持たれましたか。

 FLEXSCHEのユーザーインターフェースはシンプルでわかりやすく、必要な機能が適切に配置されていると感じました。我々の生産形態に合わせたスケジューリングが可能である点が大きな魅力であり、比較した他の生産スケジューラに比べて使いやすさの観点でも秀でていました。基幹システムとの連携については、他社も実現できましたが総合力で最終的にFLEXSCHEに決めました。

ゼロ残業の実現に向けたFLEXSCHEの製造現場への展開

製造部 製造課
北澤 和宏 氏

 FLEXSCHEの導入を決定してから現在の使い方に落ち着くまでの流れを教えてください。

 2013年頃にJCSさんと最初の打ち合わせを行い、具体的な検討を経て生産管理部でFLEXSCHEの導入を決定しました。2015年にプロトタイプによる検証などを行い、2016年から生産管理部での稼働を開始しました。

 その翌年の2017年頃、社長が「ゼロ残業」のスローガンを掲げたことで、製造現場で業務の効率アップを図ろうという動きが生まれました。生産スケジュールの管理方法の見直しが課題となったため、私から坂井に「もっとExcelをうまく活用できないか」というような相談をしたんです。その際、坂井から「生産スケジューラがあるよ」と提案され、製造現場でFLEXSCHEを使ってみることにしました。

 つまり、生産管理部門での導入から製造部門での導入に切り替えたということでしょうか。

 はい、その通りです。

 FLEXSCHEを導入するにあたり、特にご尽力されたのはどのような点でしょうか。

 主に2つの点に注力しました。1つ目はスケジューリングルールの作り込みです。特に金型の交換に関する段取り時間の最小化にこだわりました。生産管理側はバックワードスケジューリングを希望していましたが、現場ではフォワードスケジューリングを推奨していたため、両者の調整が必要でした。

 生産管理と現場では求める計画が異なっていたのですね。

 そうなんです。しかし、FLEXSCHEではスケジューリングルールを柔軟に設定できるため、JCSさんと協力して、両者の考え方を盛り込んだルールを構築しました。2つ目は基幹システムとの連携です。FLEXSCHEの導入に合わせて、基幹システムのマスターデータの整備も行い、主な金型のデータ、作業工数、人工数といったマスターデータを新たに構築しました。特に金型は、それまで約2200型を一人がExcelで管理していたため、マスター化が必要不可欠でした。

 生産管理での導入が製造現場での導入に切り替わったことで導入の難易度は上がったのではないでしょうか?

 実際のところ、生産管理部への導入時点で製造部での稼働に必要なFLEXSCHE側の設定はほぼ完了していたため、それほど大変ではありませんでした。製造部での導入の際は、少し環境を整える程度でスムーズに運用を開始できました。

他工場への展開でさらにFLEXSCHE活用を目指す

製造部 製造課 主任
鈴木 翼 氏

 FLEXSCHEの今後の展開について教えてください。

 FLEXSCHEを導入する工場の拡大を計画しています。現在は自動プレス工程が中心の第2工場でのみ使用していますが、今後は第1工場や第3工場にも展開する予定です。特に第3工場は生産指示数が多く、スケジューリングが複雑になりやすいため、FLEXSCHEの活用効果が高いと考えています。さらにはプレス加工以外の工程への適用も積極的に検討していきたいと思っています。今後も技術力を生かした事業拡大を進めるとともに、FLEXSCHEの活用範囲も広げていきたいと考えています。

 今後もFLEXSCHEが御社のお役に立てそうで嬉しいです。御社のように働き方改革を進める中で、より効率化を求める製造業は増えていると思います。FLEXSCHEを導入検討中の企業に向けてアドバイスがありましたら、ぜひお聞かせください。

 現場の声を積極的に取り入れることをお勧めします。実際に使用する人たちの意見を反映させることで、より実用的で効果的なシステムになります。また、導入後も現場からのフィードバックをもとに調整を続けることが、システムの定着と効果の最大化に繋がると思います。

 従業員の理解と協力を得ることも重要です。新しいシステムの導入は、時として抵抗を生む可能性がありますが、目的や効果をしっかりと説明し、皆で前向きに取り組む姿勢が大切だと感じています。

 管理側としては、自社の生産形態や課題をしっかりと分析することが重要だと思います。FLEXSCHEは柔軟性が高いツールですので、自社に合わせていくことが効果を最大化させるポイントになります。何のためにどのような機能が欲しいのか、インテグレーターと相談しながら仕様を固めていくとよいでしょう。また、導入はゴールではなく、スタートだと考えることが大切です。導入後も継続的に改善を重ね、自社の業務プロセスとFLEXSCHEを融合させていくことで、より大きな効果が得られると思います。

 貴重なアドバイスをありがとうございます。FLEXSCHEを通して製造業の業務効率化ひいては働き方改革の一助となれるよう我々もさらに成長し、改善を続けてまいります。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

インテグレーターの声

株式会社ジェー・シー・エス コンピュータ・サービス

サカタ製作所様とは、10年以上にわたりお付き合いをさせていただいております。展示会でのご縁をきっかけに、弊社からご提案をさせていただきました。最初は就労管理システムの一部として導入していただきましたが、現在では製造部門のスケジューラとして幅広く活用されています。導入当初に構築した仕組みを基盤としつつ、状況の変化に合わせて改修を重ねながら、現在もご利用いただいております。今後は、さらなる工場や事業の拡大に向けて、システムの再検討やインターフェースの改善などのご提案を行う予定です。引き続き、サカタ製作所様のご要望にお応えできるよう、取り組んでまいります。

導入企業概要

株式会社サカタ製作所

本社所在地 〒940-2403 新潟県長岡市与板町本与板45番地
設立 1973年
資本金 13,200,000円
従業員数 175名(2023年12月)
事業概要 公共産業用(非住宅向け)金属製折板屋根構成部品・ソーラーパネル取付金具
URL https://www.sakata-s.co.jp

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