パートナーのご紹介 株式会社コルノット
取材日:2024年8月
『株式会社コルノット』(以下、コルノット)は、2023年2月に設立されました。20年以上のFLEXSCHE導入経験を活かしてお客様をサポートする同社にお話をうかがいしました。

「会社名のコルノット(cornotto)にちなんで皆さん“C“のポーズ」
Profiles
株式会社コルノット 代表取締役
小倉 大輔 氏
株式会社コルノット
吉良 倫斉氏
コアース株式会社
上田 兼一 氏
FLEXSCHEの導入手法はアジャイル?
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フレクシェ
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御社のFLEXSCHE導入方法はプロトタイプを用いたアジャイルなんですよね。お客様にはどのようにご提案されているのでしょうか?
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小倉
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そうですね・・・私たちは最初に「プロトタイプ手法で進めたい」と率直にお伝えすることが多いですね。通常のシステム開発では「要件定義・設計・プログラム」という順序が主流で、最初にお客様からすべての要件を聞き出してから作業を進めるのが一般的です。ですがFLEXSCHEの場合は、そのプロセスだけではイメージが掴みにくいことが多いのです。だからまず、お客様に「とりあえず触ってみましょう」とお願いし、お客様のデータを用いたプロトタイプを作成します。実際にご覧いただくことで、初めてお客様の具体的な課題やニーズが明確になるケースが多いのです。
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フレクシェ
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なるほど。お客様にとっても、実際に目で見て、手で触れることで具体的にイメージできるようになるんですね。お客様の反応はいかがですか?
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小倉
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これまでの経験から、お客様からの反応は非常に良いと感じています。たとえば、完成度の高いプロトタイプを最初にご覧いただいた際には、「次は操作方法を教えてください」といった形で話がスムーズに進むこともあります。もちろん常にそうとは限りませんが、プロトタイプを早い段階でお見せすることで「こんな機能が欲しい」といった具体的なフィードバックをいただくことができます。そのフィードバックをもとに、必要な機能の追加や改善点を検討しながら、「ここをこう変えてみましょう」「この機能はいかがですか?」といった意見交換を重ねていきます。このプロセスを通じて、プロジェクトが進むにつれてシステムの完成度を着実に高めていけるのです。
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フレクシェ
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お客様との密なコミュニケーションが、このプロセスを支えているわけですね。
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小倉
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その通りです。私たちは、お客様と概ね半年間の準委任契約を結んでいます。このアプローチにより、短期間でもお客様の意見や要望を反映したシステムを構築することができます。これがコルノットの大きな強みだと感じています。
まだFLEXSCHEでビジネスを続けたい!
前職の事業撤退を機にFLEXSCHE専門Sierとして独立
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フレクシェ
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2023年2月に創業されたとのことですが、どのようなきっかけがあったのですか?
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小倉
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きっかけは、前職の会社がFLEXSCHE事業から撤退したことです。私はその会社で長年にわたってFLEXSCHEの担当として多くの経験を積んできました。しかし、事業の撤退が決まった時、自分のキャリアにとって大きな転機が訪れたと感じました。それまで培ってきたFLEXSCHEに関する知識や経験をさらに深く専門的に活かしていきたいという思いが強くなり、その思いを実現するために退職しFLEXSCHE専門のSIerとして独立することを決意しました。前職の事業をそのまま引き継ぐ形ではありませんが、独立後も前職のお客様とは引き続き良好な関係を維持しており、現在も保守やサポートを担当させていただいています。
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フレクシェ
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そうだったのですね。皆さんはいつ合流したんですか?
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小倉
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実は、吉良は前職の同僚で、創業から1年後に合流してくれました。前職で一緒に仕事をしていたので、彼が参加してくれたことは心強かったですね。お互いの仕事の進め方や考え方も分かっているので、非常にスムーズに仕事が進んでいます。一方で、上田が所属している株式会社コアースは、前職時代からのパートナー企業で、独立後もそのつながりを大切にしています。今でもコアースさんとは密に連携しており、彼らのサポートを受けながら順調に事業を展開しています。
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フレクシェ
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皆様、長くお付き合いのあるご関係なんですね。それぞれどのような役割を担っていらっしゃるのでしょうか?
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小倉
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独立してからは、私は主にシステムエンジニアとしてお客様の要望をヒアリングし、FLEXSCHEのモデリングを担当しています。これまで培ってきた知識を活かし、お客様にとってより良いシステムにすることが私の仕事です。吉良と上田にはFLEXSCHEの実装をお願いしています。特に上田には、難しい部分や細かい開発を任せていて、彼の技術力には本当に助けられています。吉良は開発以外に、お客様の問い合わせにも対応しています。私たちのビジネスには欠かせない役割です。基本的には三人一組それぞれが得意分野を活かし、お互いに補完し合いながらチームとして連携してお客様に向き合っています。
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上田
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お客様のご要望に応じたUIのカスタマイズは私が担当しています。お客様の業務に合わせた画面が必要な場合には、アドインを活用して画面表示をカスタマイズし、より使いやすい環境をご提供しています。FLEXSCHEをお客様にとってさらに使いやすくするためには、時にカスタマイズも行って柔軟に対応することが大切だと考えています。
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小倉
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上田には前職時代からその役割をお願いしていたので、今でも信頼して任せています。FLEXSCHEは標準の機能が豊富にあり、ちょっとした工夫を加えることで、さらにお客様にとって使いやすくすることができます。お客様が本当に求めている形に合わせるために、私たちはカスタマイズを躊躇せず、必要に応じて柔軟に対応しています。このように、お客様の業務やニーズに合わせた形に調整することも、コルノットの特徴であると思っています。
FLEXSCHE経験数は40社81工場
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フレクシェ
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次に、これまでのFLEXSCHE導入実績と対応されている商圏について教えていただけますか?
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小倉
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FLEXSCHEの導入実績は、前職時代を含めて40社、81工場に及びます。関西地区のお客様が多いですが、地域的に特に制限はなく、関東や九州、さらには海外のお客様ともお取引があります。最近ではWeb会議の普及が進んだことで、地域に関係なくお客様と対応できる環境が整いました。以前よりも遠方のお客様ともスムーズにコミュニケーションを取れるようになり、より広いエリアでサービスを提供できるようになったと感じています。
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フレクシェ
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地域を問わず、幅広くお客様とお取引されているのですね。
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小倉
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たとえば、午前中に栃木のお客様と打ち合わせをし、午後には九州のお客様とやり取りをするといったように、地理的な制約を気にせず柔軟にスケジュールを組むことができるようになっています。ただ、重要なタイミングでは対面の方が効果的なこともありますので、訪問の上、打ち合わせすることも少なくありません。
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フレクシェ
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お客様の業種の傾向はありますか?
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小倉
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そうですね。前職時代の実績から、自動車部品メーカーや金属加工の企業様が多い傾向があります。しかし、最近ではその範囲が広がり、造船や化学、製薬関係など、これまであまりご縁がなかった業種のお客様からもFLEXSCHEへの関心が高まり、導入のご相談をいただくことが増えてきています。
コミュニケーションを重ね、
プロトタイプをブラッシュアップしていく
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フレクシェ
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これまでの導入の中で、特に苦労されたことは?
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上田
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例えば、特殊な製造方法を採用されているお客様に対応する際、標準機能で解決できるのかわからないことがありました。その導入では最終的にカスタマイズで対応してしまいましたが今なら標準機能で対応できたかもしれないなぁと思っています。その機能は現在も安定して稼働していますが、メンテナンスができる担当者が私を含めて限られてしまった点は改善すべき点だと考えています。
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吉良
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私も似たような経験があります。FLEXSCHEは機能が豊富なのでFLEXSCHEにまだ慣れていなかった頃、どの機能を選べば課題を解決できるのか悩んだことがありました。そのときは小倉さんが用意してくださったプロトタイプを参考にしながら、FLEXSCHEの機能の柔軟性によって課題解決にたどり着けました。FLEXSCHEは非常に柔軟にお客様のご要望に対応できるソフトなので、お客様の課題解決には多くの選択肢が存在し、それらを適切に選ぶためには、時には専門的な知識と経験が欠かせないと痛感しました。
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フレクシェ
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小倉さんはいかがでしょうか?
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小倉
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一番苦労するのは、お客様と導入の目的を明確にすることですね。ほとんどのお客様は最初から具体的なゴールをイメージされていない場合が多いんです。例えば、「ボタン一つで理想的な計画を作成してほしい」といった漠然としたご要望をいただくことがあります。しかし、その「理想的な計画」とは一体何を指すのか、という点は、実際にシステムを動かしてみないと見えてこないことが多いんです。この不明瞭な部分をどうクリアしていくかが、重要なポイントだと感じています。
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フレクシェ
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具体的にはどのようにして、そのゴールを明確化していくのでしょうか?
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小倉
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お客様と密にコミュニケーションを取りながら、少しずつ具体的なイメージを共有していくようにしています。最初は漠然としたご要望でも、お客様との対話を通じて徐々に理解を深めていきます。実際、ほとんどのお客様は、複雑な業務フローや特殊な製造プロセスをお持ちなので、単純なヒアリングだけでは解決できないことが多いのです。そのため、私たちはプロトタイプを何度も作り直しながら、試行錯誤を重ねていきます。たとえば、いったん動かしてみてから「これだとこういう点が不便だ」「ここはもう少しこうしたい」といった具体的なフィードバックをいただくことで、その都度システムを調整していきます。このプロセスは確かに時間と手間がかかりますし、非常に苦労する部分でもありますが、その手間を惜しまないことで、最終的にはお客様に満足いただけるシステムを完成させることができると思っています。
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フレクシェ
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たしかに、ご要望や製造プロセスは工場ごとに異なるでしょうから、お客様の業務を理解し、それをFLEXSCHEに反映させるのは簡単ではなさそうですね。
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小倉
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その通りです。だからこそ、私たちはプロトタイプを積極的に活用するアプローチが効果的だと考えています。お客様との対話を重ね、具体的なニーズや課題を深掘りすることで、より良いシステムを構築できると考えています。この密なコミュニケーションこそが、導入成功のカギだと思っています。
コルノットにおけるやりがい
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フレクシェ
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プロトタイプを使ってアジャイル的にお客様と共に理想に向かっていく、コルノットさんならではの強みが見えてきました。これまで数多くのFLEXSCHE導入に携わってきたと思いますが、この仕事で特に感じているやりがいについてお聞かせいただけますか?
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小倉
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FLEXSCHEは導入が完了した時点で終わりではなく、使い始めてからも進化し続ける製品だと私は考えます。 FLEXSCHEが常にお客様に寄り添った製品であれるよう、お客様のニーズや状況に応じて進化していく過程を見守っていきたいと思っています。特に、お客様から「もっと便利に使いたい」と気軽にご相談くださるようになると、そのご期待に応えるためにさらに努力したいという気持ちが湧いてきます。もちろん、順調に進むこともあれば、新たな課題が出てくることもありますが、そうした課題をお客様と一緒に乗り越えていく過程で、私たち自身も成長しているなぁと思うことが多いです。これは大きなやりがいですね。二人はどうですか?
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上田
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私は、FLEXSCHEという非常に専門的で高度なソフトウェアを扱えることに大きな誇りを感じています。FLEXSCHEを扱えるエンジニアは限られており、その中で自分の専門性を活かしてお客様に貢献できていることに強いやりがいを感じています。お客様が私を頼りにしてくださることが仕事を進める原動力となっており、この仕事をしていて本当に良かったと感じる瞬間です。時には複雑な課題に直面することもありますが、困難を乗り越えた先でお客様から感謝の言葉をいただく度に、この仕事をしていて本当に良かったと心から思います。
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吉良
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私もお客様に頼りにされることに、大きな喜びとやりがいを感じています。試行錯誤しながら作り上げたFLEXSCHEをお客様に提出し、「これはいいね!」と言っていただけた瞬間は、何とも言えない充実感を味わえます。もちろん、最初から完璧な結果が得られることはほとんどありませんが、そこから改修を重ね、少しずつ理想に近づけていく過程は非常に面白く、楽しさを感じながら進めています。お客様のニーズに合わせてFLEXSCHEを調整し、少しずつ良くなっていく過程をお客様と共有できることが、私にとって何よりのやりがいです。
FLEXSCHEを検討されている皆様へ
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フレクシェ
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ありがとうございます。最後に、FLEXSCHEを検討されている皆様にメッセージをお願いします。
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吉良
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ほとんどの企業や工場では、それぞれに独自の業務フローや要件があると思います。FLEXSCHEは、まさにその多様なニーズに柔軟に対応できるスケジューラです。私たちは、最初から100%完璧なシステムを目指すのではなく、まずは7〜8割程度の形でスケジューリングを実現し、そこから少しずつ調整を加えて最終的に理想の形に近づけていくアプローチを取っています。これまで、生産スケジューラの導入でうまくいかなかった経験がある方々にも、ぜひ一度ご相談いただきたいと思っています。FLEXSCHEは、そのような課題にも柔軟に解決策を提供できる可能性を秘めていると自信を持っていえます。
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上田
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多くのお客様が「どのようにして計画を立てるべきか」と迷われているのが実情です。特に、理想的な生産計画を追求していくのは難しく、簡単に解決できるものではありません。しかし、私たちはそのようなお客様に対して「一緒に形にしていきましょう」という姿勢で、お客様と共に理想のスケジューリングに向かって少しずつ進めるよう、対話を大切にしながら作り上げていきたいと考えています。FLEXSCHEはお客様と共に成長していくものだと思っていますので、その過程を共に楽しみながら歩んでいけたらと考えています。
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小倉
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FLEXSCHEができること完全に理解しているお客様はほとんどいません。まずはFLEXSCHEの基本的な機能や可能性について知っていただき、その上で、お客様が最終的にどのような成果を望んでいるのか、イメージを共有し具体化していくことが大切だと考えています。私たちは最初から完璧なシステムを提供することを目指していません。まずは簡単なモデルからスタートし、段階的に改善を加えていくアプローチで、お客様と共に二人三脚で歩んでいきたいと思っています。FLEXSCHEにご興味をお持ちの際には、ぜひお気軽にご相談ください。お客様と共に理想を実現するために、しっかりサポートさせていただきます。
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