パートナーのご紹介 株式会社プサイジェ
取材日:2024年8月
『株式会社プサイジェ』(以下、プサイジェ)は2020年4月に設立されました。「FLEXSCHEが好き」という熱い思いを持ちながら製造業の課題解決に取り組んでいる同社に、FLEXSCHE導入の経験や導入プロセスにおける苦労、そしてお客様と共に成長していくための取り組みについてお話をうかがいました。
Profiles
代表取締役 / 生産計画コンサルタント
佐々木 宏明 氏
シニアコンサルタント
前野 信義 氏
アートディレクター
渡辺 優実 氏
「FLEXSCHEが好き」の一心で会社設立
- フレクシェ
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佐々木さんが「株式会社プサイジェ」を創業して、もう4年半くらいになりますね。
- 佐々木
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2020年4月創業なので、そうですね。創業してからずっとFLEXSCHEの導入支援を中核に事業を展開しております。
- フレクシェ
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改めて独立の経緯をお聞かせいただけますか?
- 佐々木
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独立の一番の理由はとにかく「FLEXSCHEが好きだった」ということに尽きます。前職でもFLEXSCHEを扱っていましたが、その頃から特別な愛着がありました。20年近くFLEXSCHEに携わってきて、もっとこのソフトウェアと関わり続けたいと思いました。
- フレクシェ
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長年にわたり情熱をもってFLEXSCHEに向き合ってくださり、その結果として独立されたのですね。とはいえ不安はありませんでしたか?
- 佐々木
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独立に対して不安がゼロだったといえば嘘になります。ですが「独立してもやっていける」という確信は持っていましたし、その時の気持ちは今日でも変わりません。FLEXSCHEの事業は、ソフトウェア業界の中でもかなりニッチで専門性の高い分野です。だからこそ、専門性を持った人間なら独立しても事業として成り立つ可能性があると感じていました。それにFLEXSCHEに長年携わる中で、製品に関する知識とお客様のニーズについての理解が培われていましたから、自信はありました。
- フレクシェ
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それほどまでにFLEXSCHEに惹かれたポイントは?
- 佐々木
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FLEXSCHEの最大の魅力は、常に進化し続け、製造業のニーズに応え続けていることだと思います。フレクシェ社は想像もしていなかったような新機能を大胆に追加し、時には既存の機能をダイナミックに変更します。この継続的で、かつ挑戦的な取り組みがあるからこそ、変化の激しい製造業の現場での課題に応え続けられるのだと感じています。また、もう一つの大きな魅力は名前に恥じない柔軟性です( 「FLEXSCHE」は「FLEXible(柔軟な)」と「SCHEduler(スケジューラ)」を組み合わせた造語です)。お客様によって要望は多種多様ですが、FLEXSCHEはそれらをしっかりと受け止めるポテンシャルを持っています。例えば、あるお客様は詳細な作業スケジューリングを重視する一方、別のお客様は資材の最適化に重点を置いていることもあります。FLEXSCHEはそれぞれのニーズに合わせて柔軟に対応できることが圧倒的な強みだと思います。
- 前野
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私はフレクシェ社の姿勢も大きな魅力の一つだと感じています。以前、他社のソフトウェアを取り扱っていた経験があるのですが、そのときと比較して、フレクシェ社の対応は本当に細やかです。初めてサポートを受けたときは「こんなに丁寧に対応してくれるんだ!」と驚いたくらいです。
- フレクシェ
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他社のソフトウェアを扱っていたときには、具体的にどのような苦労があったのでしょうか?
- 前野
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他社の場合、メーカーに問題を報告しても「それは仕様です」と片付けられてしまうことが多かったですね。場合によっては連絡すら取れず、問題が解決できずに困り果てた経験もあります。その点フレクシェ社では、問題を報告するとどんな内容でも真摯に耳を傾けてくれるんです。例えば「これはこういう理由でこうなっています」「こうすれば解決できるかもしれません」「申し訳ありません、これは修正が必要ですね」と、できること・できないことをきちんと説明してくれるんです。その誠実な対応には本当に助けられています。こうした信頼関係があるからこそ私たちも安心してお客様にFLEXSCHEを提案できますし、導入後のサポートにも自信を持って取り組めるんです。
- フレクシェ
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FLEXSCHEという製品だけでなく、弊社の姿勢についてもご評価いただけているのですね。本当にありがとうございます。こうしたお声をいただけると、私たちにとっても大きな励みになります。
プサイジェはこんな会社
- フレクシェ
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話は変わりますが、現在のプサイジェ社の事業内容についてお聞かせいただけますか?
- 佐々木
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私たちの事業は、FLEXSCHEの導入支援が中心です。具体的には、導入に向けたコンサルティング、お客様の生産現場に合わせたFLEXSCHEのインテグレーション、そして導入後のサポートを行っています。私と前野は主に現場でのエンジニアリングとコンサルティングを担当していて、お客様の工場に直接伺い、現場の状況を詳しく分析します。その上で、FLEXSCHEをどう活用すれば最大の効果が得られるかを提案しています。そして、お客様と一緒に設計や調整を繰り返して、満足いただけるシステムに仕上げていきます。
- フレクシェ
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前野さんもプサイジェ入社以前からFLEXSCHEに関わっていらしたんですよね。どのような経緯で入社されたのでしょうか?
- 前野
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はい、私も以前は別の会社でFLEXSCHEに携わっていました。プサイジェに入社して、もう2年半ほどになります。フレクシェ社主催のオンライン飲み会で佐々木さんと知り合い、意気投合したのがきっかけで、そのとき「この人と一緒に働けたら面白そうだな」と思ったんです。私も以前からFLEXSCHEという製品に大きな可能性を感じていましたし、ちょうど前職を辞めるタイミングだったこともあって、FLEXSCHEに関われるチャンスを逃したくないと思い「ぜひ一緒に働かせてください」とお願いしたんです。
- 佐々木
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渡辺は、弊社の別事業であるデザイン部門の責任者ですが、FLEXSCHEの事業においては、カスタマイズで使用できるアイコンデザインを製作していて、FLEXSCHEをよりユーザーフレンドリーにカスタマイズできるよう工夫してくれています。
- 渡辺
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FLEXSCHEのカスタマイズボタンにあてがうことができるアイコンはわずかなので、好ましいものがなければテキストボタンにしがちです。そうすると文字数によっては5~6個しか配置できないことがあります。これを弊社のアイコンに置き換えれば、さらに多くのボタンが設置できるようになり、使いやすくなります。ビジュアルとしても楽しいですし、お客様から喜ばれることが多いです。現在は70種類ほどのアイコン素材を用意しているんですが、これからも増やしていきたいと思っています。
プサイジェのFLEXSCHE導入プロセスと強み
- フレクシェ
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これまで多くの企業様にFLEXSCHEを導入されてきたご経験をお持ちだと思います。それぞれの企業様で抱える課題はさまざまだと思いますが、お客様がFLEXSCHEを導入する主な目的や、ご相談の傾向について教えていただけますか?
- 佐々木
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そうですね、多くのお客様は、Excelでの生産計画に限界を感じたタイミングでFLEXSCHEの導入を検討されることが多いです。最近は、製品の多品種化や短納期化、需要の変動といった変化がさらに激しくなっていて、Excelではその複雑さを管理しきれないケースが増えています。Excelを使い続けると管理がどんどん複雑化して、全体の最適化が難しくなってしまうんです。そんな状況の中で、より柔軟で高度な生産計画ツールを求めてFLEXSCHEにたどり着かれるお客様が多いですね。
- フレクシェ
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お客様からご相談を受けてから実際にFLEXSCHEを導入する際の大まかな流れと御社ならではの強みについて教えていただけますか?
- 佐々木
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弊社のFLEXSCHEの導入プロセスは通常6ヶ月から1年ほどの期間を要します。大まかなマイルストーンとして、最初に「要件定義フェーズ」から始まります。このフェーズが一番重要で、弊社ではプロトタイピングしながら進めますので、全体の半分近くの時間をかけることもあるんです。ここでは、お客様の現場の状況を丁寧に把握し、目標を設定しながら必要な機能を洗い出します。特に、表に出てこない隠れた要件をどれだけ引き出せるかが、導入をスムーズに進めるカギになります。そのため、我々はこの段階でしっかりと時間をかけるようにしています。次に「基本設計・構築フェーズ」に進みます。この段階では、要件に基づいてFLEXSCHEの機能を活用してシステムを構築します。大規模なカスタマイズは行わず、標準機能を最大限に活かすことで、コストを抑えながらも高い柔軟性を実現するのが弊社の強みですね。その後は「テスト・調整フェーズ」です。ここでは実際のデータを使って動作確認を行い、必要に応じて調整します。可能な限り最初の要件定義でご要望を反映しますが、実データを使うと新たに見えてくる課題もあります。ですので、ここでもお客様と一緒に調整を繰り返し、現場で実際に役立つ形に仕上げていきます。最後に「運用開始フェーズ」です。本番運用を開始した後も、万が一問題が発生すれば迅速に対応し、お客様が自立して運用できるよう丁寧にサポートします。この一連のプロセスを通じて、お客様がFLEXSCHEの可能性を最大限に引き出せるよう支援しています。
- フレクシェ
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導入の初期段階からお客様にFLEXSCHEを触っていただくのでしょうか?
- 佐々木
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そうですね。弊社ではアジャイル型の導入プロセスを採用していますので、できるだけ早い段階でお客様にFLEXSCHEを触っていただきます。実際に操作してみないと分からない課題や改善点が出てくることが多いので、そこからフィードバックをいただき、柔軟に調整しながら進めていくスタイルです。お客様ご自身がFLEXSCHEを使いこなせるようになることは、導入プロジェクトの大きな目標のひとつですし、私たちとしてもそれを実現したいと考えています。その過程でお客様のスキルアップをお手伝いできる点も、弊社の強みだと思っています。
- フレクシェ
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FLEXSCHEを導入されたお客様の反応はいかがですか?
- 佐々木
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システムである以上、必ずしも100点満点の導入ができるわけではありませんが、多くのお客様から「期待以上の成果が得られた」とのお声をいただいております。特に導入がスムーズに進んだ際には、「こんなに便利だったなんて!」と感激していただくことも少なくありません。これまで数々のシステム導入を手掛けてきましたが、ここまでお客様に喜んでいただけるシステムは他にあまり例がなく、私たちも自信を持ってお勧めできるとともに、大きなやりがいを感じています。
- 前野
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そうなんです。導入前はお客様も不安を抱えていることが多いので、「こんなこともできる?」と何度も確認されるのですが、そのたびに「できますよ」とお答えすると本当にほっとした表情を見せてくださるんですよ。そういったお客様のリアクションのひとつひとつがやりがいに繋がっていると感じます。
FLEXSCHE導入の苦労や課題
- フレクシェ
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FLEXSCHE導入の過程における苦労や課題があれば教えてください。
- 佐々木
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FLEXSCHEの導入時に直面する課題はいくつかありますが、最も大きいのは、お客様ごとに求められる要件や導入の目的が大きく異なるという点です。製造業と言っても、業種や規模、生産方式が多様ですから、FLEXSCHEに求められる内容もお客様ごとに違います。このため、まずはお客様の現状や目標を正確に把握することが必要ですが、これが意外と難しいのです。 例えば、お客様から「二つの設備を交互に使いたい」といったシンプルな要望があったとしても、現場にはさまざまな事情が絡んでいますので単純に2つの設備を交互に動かすというロジックではたいていうまくいきません。「一方の設備が休止した場合はどうするのか?」や「長い作業と短い作業が混在する場合、どのように割り振るか?」といった細かい前提条件を注意深く聞き出して進めるようにしています。
- フレクシェ
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お客様の要望の裏には多くの前提や事情があるので、それを正確に把握することが重要なんですね。
- 佐々木
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その通りです。特に例外処理の漏れは、後々になって予期せぬ問題を引き起こすことがあるので注意が必要です。たとえば「A品種とB品種を週の頭に作ります」という指示をそのまま実装したけれども、実際には「状況によっては週末の方が効率的な場合もある」という例外が見つかったりします。こういった細かい例外処理の漏れを防ぐためには、一つ一つの実装と修正を重ねていくことが大切です。ここは経験とノウハウが問われる部分で、やりがいも感じますが、同時に課題でもあります。
- 前野
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お客様自身にFLEXSCHEを使いこなせるようになっていただくこともまた、我々の目標であると同時に実現に苦労する部分でもあります。FLEXSCHEは非常に優れたツールですが、ボタン一つで全てが自動的に解決するわけではありません。実際の運用では、お客様自身が主体的に関与し、日々の判断や調整を行っていただく必要があります。そのためには、お客様にFLEXSCHEを十分に理解していただかなければなりません。FLEXSCHEで立案した計画を現場の状況に合わせて調整したり、予期せぬトラブルに対応したりするのは、最終的にはお客様自身が行うことになります。これを理解していただき、FLEXSCHEを使いこなせるスキルを身につけていただくことが、導入における一つの目標だと考えています。
- フレクシェ
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スムーズで効率的な運用を実現するためには、お客様がFLEXSCHEを自分で操作できるようになる必要があるんですね。
- 前野
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その通りです。「FLEXSCHEがあれば全て自動的に解決する」という期待を持たれるお客様もいらっしゃいますが、そうではないことをしっかり説明し、一緒に運用方法を考えていくように心がけています。
「本気で生産計画を改善したい」製造業様へのメッセージ
- フレクシェ
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FLEXSCHEは多くの企業様でご活用いただいておりますが、依然として生産計画に課題を抱える製造業様も少なくありません。生産スケジューラを検討されている企業様に向けて最後にメッセージをお願いいたします。
- 佐々木
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FLEXSCHEは非常に優れたツールで、お客様の抱えるさまざまな課題を解決できる可能性を持っています。しかし、効果的に導入するためには、まずは明確な目的意識を持っていただくことが非常に重要です。「なぜFLEXSCHEを導入したいのか」「どのような課題を解決したいのか」を整理し、しっかりと私たちに伝えていただくことで、より効果的な導入が実現しやすくなります。最初から完璧な状態を目指す必要はありません。基本的な機能から始め、少しずつ高度な機能を追加していくアプローチも可能です。FLEXSCHEには将来の変化に対応できるという強みもあります。私たちは単なるシステム導入を目指すのではなく、お客様と共に成長していくパートナーであり続けたいと考えています。
- 前野
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私たちはFLEXSCHEを検討されている企業様と一緒に、「本気で生産計画の改善に取り組む覚悟」を追求していきたいと思っています。FLEXSCHEを使いこなすためには一定の努力が必要ですが、その努力に見合うだけの価値があると私は確信しています。本気で生産計画を改善したい、競争力を高めたいと考えている企業にとって、FLEXSCHEは最適なツールです。単なるシステム導入にとどまらず、自社の生産計画を根本から見直し、競争力を高める絶好の機会として捉えていただきたいと思います。そして、その成長の過程を私たちと共に歩んでいただければと思います。
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