パートナーのご紹介 EGiT
取材日:2017年12月
EGiT社代表取締役社長 Lee Kwang Yong氏
韓国北西部の安山市を拠点とするEGiT社はアジアにおけるフレクシェビジネスの重要な担い手です。代表を務めるLee Kwang Yong氏は2002年に生産スケジューラ(※)を扱うビジネスをスタートさせました。当初はアメリカ製のパッケージソフトを扱っていましたが、その後FLEXSCHEへと切り替えます。それらのビジネスから撤退した時期もありましたが、2011年に再創業して事業規模を拡大させていき、2018年には韓国だけでなくヨーロッパや東南アジアでも導入を開始します。主要パートナーの1つとして、世界へとFLEXSCHEの価値を伝える存在がEGiT社なのです。
※韓国では日本で言うところの生産スケジューラのことを『APS』と呼ぶが、本記事では『生産スケジューラ』で統一する
2017年12月、パートナー会に合わせて来日したLee氏にインタビューをしました。FLEXSCHEビジネスのみで事業を拡大するEGiT社、そのビジネスがいかにして成り立つのか、そしてFLEXSCHEを選んだ理由について、Lee氏の韓国製造業への熱い思いとともに語って頂きました。
Profiles
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EGiT社
Lee Kwang Yong 氏
代表取締役社長
2011年にEGiT社を創設。趣味はゴルフとビリヤードで、二人の息子を持ち、現在は長男のJaeHyuk氏とともに事業を行う。
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EGiT社
Lee Jae Hyuk 氏
コンサルティング事業部
2017年4月にEGiT社に入社。Lee社長の長男で、現在はエンジニアとしての業務に携わる。いずれはEGiT社を牽引する存在になるべく奮闘中。
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韓国でFLEXSCHEビジネスをスタート
Lee氏がFLEXSCHEに出会ったのは2003年のことです。
「フレクシェ社と最初にコンタクトを取った時から、レスポンスが早いことに好印象を抱きましたね。そして実際にお話を聞いた際には、それまで取り扱っていたパッケージソフトウェアとの違いにとても驚き、FLEXSCHEへ切り替えることを決めました」。
それまで取り扱っていた生産スケジューラは完全にパッケージ化されたソフトウェアで、必ずしも顧客の要求に応えうるものではありませんでした。それに対してFLEXSCHEは「カスタマイズが容易で、顧客の多様なニーズに応えることができる」と感じたそうです。加えてLee氏はユーザーインタフェースも扱いやすく「華麗とまで感じた」と語り、さらに「浦野社長の人柄が信用できると感じましたし、現在のフレクシェ社と弊社の間の信頼関係も強固になっている感じています」と、関係性についても言及してくれました。
その当時の韓国の製造業においてはまだ生産スケジューラ市場というものがそもそもなく、計画立案といえば手作業が当たり前で、プログラムを使うという発想すらない状況でした。しかしながら「生産スケジューラの認知度は低いですが、要求は少なくありません。当初は当時行っていたERPビジネスのつながりや知人の紹介によって顧客を獲得していきました」とのこと。
認知度の低さのせいで生産スケジューラに興味を持っていつつも導入には躊躇してしまうことが多いようで、どんなプロジェクトも必ず成功させ、事例を作り続けることが重要とLee氏は捉えています。そうしてこれまでに24ライセンス15社の導入実績を重ねてきました。
パッケージとカスタマイジングのいいとこ取り
- Lee社長
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FLEXSCHEはパッケージングされていつつもカスタマイズが容易なので、パッケージとカスタマイジングのいいとこ取りができた製品と言えると思います。あとはレスポンスの早さと柔軟性は大きな武器ですね。お客様にFLEXSCHEを紹介すると、この柔軟性と多彩な機能に驚いて頂けます。そして、フレクシェ社の手厚いサポートがあることも重要でしょう。クライアントから要求されることの中には、なかなか私たちだけで解決策を見いだすことが難しいものもあります。そんな時にはフレクシェ社の技術担当者に相談することで解決することも多いです。フレクシェ社との密なコミュニケーションがあれば、FLEXSCHEを持って解決できない課題などないでしょう。問題が発生した時の連絡での応答も早く、クライアントからの相談ごとにすぐに対応できるのも私たちにとって大きな魅力の1つです。
EGiT社のインテグレーションに対する顧客の満足度は高く、過去に韓国内5工場に導入したステンレスワイヤーメーカーのアジアやヨーロッパの工場にも新たに導入が決まっています。このような実績の広がりからも評価の高さが伺えます。こうした韓国の製造業における導入の実績が積み上がっていくことによって、韓国でも生産スケジューラが広く認知されつつあり、生産スケジューラ市場も徐々に拡大している状況です。
- Lee社長
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昔は企業の情報システム担当者からの問い合わせが主でしたが、今では生産計画を担当する、つまり実際に生産スケジューラを使う立場にある人たちからの問い合わせが増えました。ここから生産スケジューラの市場そのものが大きくなっているということを感じます。成功事例を積み重ねることで、韓国の製造業でも生産スケジューラの有用性が理解されるようになったのでしょう。
現在では準政府機関である『中小企業振興公団』の正規教育課程でのFLEXSCHEの教育や(年2回)、インターネットでの広報活動によって顧客を獲得しています。
- Lee社長
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韓国における生産スケジューラはさらに発展していくでしょう。そしてこれからより多くの製造業でFLEXSCHEは必要とされると判断しています。
韓国製造業の発展のためにFLEXSCHEは必要不可欠
このように韓国を中心にさらに海外へとFLEXSCHEを拡大させていくEGiT社の活躍ぶり、どこに成功の秘訣があったのでしょうか。Lee氏が挙げた導入していくにあたって最も重要なことの一つとして、『全ての工程を対象に、FLEXSCHEを導入すること』がありました。やはり全ての工程におけるマスターデータを収集するだけでも膨大な工数になります。しかしながら『一部の工程に取り入れ、成功すれば他の工程にも取り入れよう』という姿勢ではFLEXSCHEが最大限のパフォーマンスを発揮できるとは言えません。それを実際に各導入先でできる限り実現させてきたことに、EGiT社が韓国で成功した要因があるのでしょう。
- Lee社長
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それぞれの工程で全く違うことを要求されることも多々あります。もちろん、大変な導入作業となりますが、それら全ての要求を1つ1つ満たしていった先にこそ、プロジェクトの成功があると考えています。
EGiT社には昨年の4月に新たな人材が加入しました。Lee氏の長男、Lee Jae Hyuk氏です。それまで他社でERP導入に携わってきた経験も活かし、エンジニアとしての業務、あるいは翻訳や動画制作などの業務を行なっています。
- Jae Hyuk氏
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EGiT社に入社したのは、前職で生産スケジューラの重要性を実感したからです。そしていずれは、父の事業を受け継ぎたいと考えています。
まだまだ勉強しているところだと話しますが、今後は実際のプロジェクトにも参加し、活躍していくのだそうです。今後、FLEXSCHEビジネスをアジアでさらに広く展開していくために重要な存在となってくれるはずです。
- Lee社長
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生産スケジューラのビジネスは難しいですし、大変です。ですが、こうしてFLEXSCHEを広めていくことが韓国の製造業界の発展に寄与すると思い、取り組んでいます。韓国の製造業の国際競争力を上げていきたいですし、それはFLEXSCHEでこそできることでしょう。これまでも多くの苦労とともにこのビジネスを進めてきましたが、これからはより良い結果が生まれることを期待しています。
母国の製造業の発展に生産スケジューラという視点から寄与しようというLee氏の想いは、きっとJae Hyuk氏にも受け継がれ、高い技術力によって実現されていくでしょう。
会社情報
会社名 | EGiT Consulting |
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所在地 | 201, 14-6, Gakgol-ro 4-gil Sangnok-gu, Ansan-si, Gyunggi-do, Korea |
従業員数 | 8名 |
URL | http://www.egitcon.co.kr |